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ジェネリック医薬品は安い?
「2010年問題」…なんじゃそりゃ…一般の方にはあまりなじみのない言葉かもしれません。
病院でもらう薬には、そのメーカーが開発から携わって市場に出てきた「先発品」と、その成分を真似て作った「後発品」があります。先発品には特許があるため、他のメーカーは同じ成分の薬を作って販売することができませんが、一定期間を過ぎると特許が切れるため、いろいろなメーカーが、それを待って続々と後発品が製造販売されるわけです。
来年以降、糖尿病薬など新薬メーカーの主力薬の特許切れが相次ぐそうで、後発薬メーカーにとっては売れ筋の薬剤を自社製品に追加する好機ととらえ、「2010年問題」として話題になっています。
後発薬最大手の沢井製薬は「5年以内に売上高1000億円を達成する」と意気軒昂…。沢井製薬は今年の利益が前年同期に比べ2.5倍増加したそうです。他の後発薬品メーカーも同様に売上を伸ばしているようで…
後発薬は新薬に比べて研究開発費がかからないため、薬価が新薬に比べ3~7割程度割安になるのが特長。このため医療費の抑制を狙う政府が普及を後押ししています。
さて、ここで先発品と後発品の作られ方についてちょっと考えてみましょう
先発品は市場に出るまでに効果・副作用など厳しい試験をパスして市場に出てきます。その製造工程も当然効能・副作用にも影響するのは言うまでもありません。例えば成分Aと成分Bを反応させてから、その後に成分Cを混ぜて作る…そして先発品Xが出来上がる…などの製造工程上の問題は開発した先発品メーカーしか知りません。特許が切れると、先発品の成分が公になり、後発品メーカーがその薬を作り始めますが、そこには厳しい試験はありません。製造工程上の問題は公開されていないため、成分だけ真似して作られる…それが後発品です。
上記先発品Xを例に挙げれば、公開された成分を元に、後発品メーカーは、成分A・成分B・成分Cをいっぺんに混ぜて製造し後発品X´が完成…。この製造工程のちょっとした違いが、効能や副作用発現率に変化を及ぼしますが、後発品については販売までに厳しい審査もなく、臨床データも皆無というのが現状です。
そして先発品メーカーにはMRといって薬の情報を提供するセールスマンがいます。薬を売り込む営業も兼ねているので、基本的にいいことばかり言いますが、問題点もきっちり教える…薬に対する効能・副作用など問題点のすべてはMRを通して情報が行きわたります。また、MRは病院で持ち上がった問題点を会社に持ち帰り検証、その結果をフィードバックする役割も果たしています。しかし、後発品メーカーにはMRはほとんどいません。当然薬売りっぱなし…情報は何もなし…
いわゆる「安かろう、悪かろう…」という問題が見え隠れします。
ある薬Iは、先発品に対して後発品の効果が弱いと言われています。しかし後発品Iには臨床データはありません。それでも政府は「安かろう悪かろう」を推奨しています…
効果が減弱しても治ればよいのですが、治らないケースもあるので問題です。…結局安物買いの銭失い…
一方、ある薬Rは先発品に対して効果が弱いですが、先発品に特有の副作用が少ないと言われています。これも同じく臨床データはなく、使ってみた医師の経験に基づいています。当然MRも皆無なので情報が他の病院や医師に広がることはありません。良いことなのに…
とりあえず使ってみたらこんな感じだから使ってみよう…臨床データがない後発品は、このように一般の患者さんに処方されることで、問題点が浮き彫りになります。その問題点がよいものであればいいですが、悪いことでも情報がまわりません…
これっていいのでしょうか…国がいいって言って、何も知らない患者さんが自身で選ぶ決まりにしてしまったので、しょうがないんですけどね~……報道もそのような隠れた問題点は指摘しません…
国も報道もそういうところです…偏った意見しか言わない…
後発品を使う上での注意点…
・先発品に比べて効果が弱い場合もありうる
・先発品と違った副作用がありうる
このあたりを知った上で利用しましょう
当然後発品で十分治る例もたくさんあるでしょうが、安い後発品を使ったけど治らなかった…おまけに副作用で大変な目にあった…な~んて大変なことになることもあり得ます…
「安かろう、悪かろう…」
「安物買いの銭失い…」
にならないよう気をつけましょうね~…