の反映には少々お時間いただきますことご了承ください。
300億円ですか~!…「コラーゲン市場」
「美しさ・はずむ」、「キレイな自分・心のうるおい・ハリのある生活」、「飲んでも飲んでも、壊れやすいコラーゲン。だから効率よく得られるものを」…各社が販売しているコラーゲン入り健康食品の宣伝文句です。テレビCMでも有名女優が競ってアピールしていますね
その甲斐あってか、健康食品市場が縮小するなか、コラーゲン入り健康食品は好調に売れ行きを伸ばしているそうです。市場調査会社のリポートによると、2007年のコラーゲン関連の市場は06年よりも約20%も拡大し、300億円を超えているそうで…
コラーゲンは、最近の化粧品の多くに保湿成分として配合されていますが、飲んでも美肌に効くというのが健康食品メーカーの言い分です。メーカーが説明するコラーゲンと美容の関係は、以下のごとく…
・表皮の下にある真皮は主に、コラーゲンの線維で支えられている。
・コラーゲンは、年齢を重ねると、硬くなったり、変形したりする。数自体も減る。そのために、肌は張りがなくなり、しわが出来る。
・美しい肌を守るためには、健康食品でコラーゲンを補給することが必要。
一見、もっともに思われる説明です。テレビCMなどで「美肌=コラーゲン」のイメージを女性に刷り込んでいけば一丁上がり…しかし、洗脳されていない方から見ると…
よ~く考えてみましょう…
食べたコラーゲンは、そのまま体内のコラーゲンになるわけではありません。肉を食べるとそのまま筋肉になるわけではないのと同じです。
さて、コラーゲンが体内に取り込まれる仕組みを簡単に説明すると…たんぱく質のコラーゲンは、動物の皮や骨などに多く含まれています。そのままでは食べにくいですが、水に入れて加熱すると、コラーゲンを構成している三重らせん構造がほどけて、お湯に溶け込みます。スッポンやアンコウを煮込んだ鍋のスープがとろりとしているのは、コラーゲンが多く含まれているためですね
さて、このスープを飲むと、どうなるか
スープのコラーゲンは、胃と小腸の酵素で細かく分解されて、アミノ酸や、複数のアミノ酸の連なりであるペプチドとなり、小腸の粘膜から吸収されます。そしてアミノ酸とペプチドは毛細血管を通って肝臓に運ばれた後、心臓から全身に送り出されます。そして、全身のさまざまな細胞で利用されるわけですが、コラーゲンから分解されたアミノ酸が、お肌のためのコラーゲンになるように特別に宿命づけられているわけではありません。必要な細胞で適宜使われるだけなのです。 「お肌のために」と期待して摂取しても、骨を作るコラーゲンのもとになるかもしれない。他のたんぱく質の材料になるかもしれないし、運動のためのエネルギーで利用されることもありうるわけです。とにかく摂取されたコラーゲンは、行き先を選べません
健康食品に入っているコラーゲンは、口に入れる段階で、すでにペプチドの形になっているから「吸収しやすい」と主張するメーカーもあります。胃・小腸で分解する手間は省けるため、吸収しやすいのかもしれませんが、行き先を選べないのは、食べ物に含まれるコラーゲンも、加工されたペプチドも同じです。
コラーゲンが不足するからコラーゲンを摂取というなら…
腸が弱いからホルモンを
肝臓が弱いからレバーを!目が弱い人は目ん玉食べよ~
髪の毛が薄いから毛を食べよ~…気持ちワル…
そうじゃないですよね~…